University Analysis 11

福岡大学医学部の英語
傾向と対策

基礎〜標準の素直な出題。だからこそ、7割超の高得点勝負です。

5/70
和訳のみ記述・他はマーク
70.3%
合格最低点の得点率(2025・2026年度)
2,417
志願者数(2026年度)
福岡大学医学部の英語は、70分・100点・大問5題。第1問の和訳だけが記述式で、残りはマーク式です。今や私立医大で数少なくなった発音・アクセント問題が現役で出題され続けているのが最大の特徴で、出題は分量やや少なめ・基礎〜標準レベル。その代わり、合格最低点は2022年度の246点から2025・2026年度の281点/400点(得点率70.3%)へと4年で35点も上がりました。九州で私立医大は福岡大と久留米大の2校だけ。地元で医学部を目指す受験生にとって、この「素直だが落とせない」試験を確実に押さえることが受験戦略の軸になります。

試験の基本情報

一般選抜(募集60名)の一次試験は次の構成です。

科目配点時間形式
英語100点70分和訳のみ記述・他マーク
数学100点90分
理科2科目200点120分
小論文50分二次で評価

2026年度は志願2,417名・受験2,297名に対して正規合格123名+追加合格28名で、大学公表の競争率は18.7倍(受験者÷正規合格)。繰上まで含めた実質倍率でも15倍前後という、私立医大でも上位の狭き門です。志願者数は他大学との試験日重複に大きく左右され、重複が少なかった2025年度は前年から500名以上増えました。

合格最低点の推移(大学公表・400点満点)

年度合格最低点得点率
2021年度269点67.3%
2022年度246点61.5%
2023年度250点62.5%
2024年度269点67.3%
2025年度281点70.3%
2026年度281点※70.3%

※大学が公表する「合格最低点」は、二次選考を経た合格者の一次試験(400点満点)での最低点です。2026年度は公式PDFからの読み取り値。一部のサイトはこの数値を「一次通過ライン」と表記していますが、一次通過ボーダーそのものは非公表です。

この5年間の推移が示す通り、ボーダーは6割前後から7割超へ切り上がりました。2022年度の感覚(61.5%)のまま「65%取れれば戦える」と考えていると、現在の水準では届きません。なお2027年度の一次試験は2月2日で、杏林・北里・東海・関西医科と5校同日の激突日です(2027年度の日程戦略参照)。

出題の特徴 — 素直な問題を、正確に

大問構成は近年ほぼ固定で、第1問:英文和訳(記述・2〜3行)/第2問:長文読解の内容一致/第3問:文法・語法4択/第4問:発音・アクセント/第5問:整序(並べ替え)英作文という5題です。長文のテーマは脳の神経発達、風力発電による水素製造など、医系に限らない一般・科学系。分量は私立医学部の中でも少なめで、時間切れよりミスが怖い試験です。

発音・アクセントが安定して出題されるのは今や私立医学部では少数派で、2026年度入試でも例年通り出題されました。「知っていれば数秒、知らなければ何分悩んでも解けない」タイプの問題なので、対策の有無がそのまま数点の差になります。

もうひとつの要注意点が文法4択の指示です。この大問は年度によって「適したものを選ぶ」年と「不適なものを選ぶ」年が入れ替わってきました(2020年度に不適選択へ→2023年度に適切選択へ→2026年度は再び不適選択)。どちらが来ても対応できるよう両形式で練習し、本番では設問の指示を必ず二度読みする——この一手間が、逆選びの事故を消します。内容・語彙とも標準レベルなので、難問対策より「全問に根拠を持って答える」精度を磨くのが正解です。

受験生がつまずくポイント

予備校の分析が一致して挙げるのは、まず第5問の整序。この試験で最も難しい大問で、「4問中3問正解で上出来」と評されます。ここで完璧を狙って時間を溶かすより、確実な3問を取って先へ進む割り切りが有効です。次に第3問の文法4択。2020年度以降は難化しており、「英語が得意でも満点は厳しい」水準。悩む時間があれば長文と和訳の見直しに回すべき、というのが講師陣の共通見解です。

そして発音・アクセント。苦手な受験生は「とことん点が取れない」大問で、当日考えても答えは出ません。単語を覚える段階から音まで確認する習慣だけが対策になります。逆に和訳(第1問)は複雑な構文が少なく、満点を狙いに行く大問です。全体としては8割確保が目標ラインとされる高得点勝負で、失点の主因は難問ではなく「指示の読み違い・マークずれ・発音の未対策」——つまり、全て事前に消せるものです。

九州の受験生・保護者の方へ — 福岡大という選択肢の重み

九州・沖縄で私立医学部は福岡大と久留米大の2校しかありません。地元で医学部受験を組み立てるなら、この2校を軸に、共通テスト利用や国公立との併願を重ねるのが基本線です。久留米大が前期・後期の2回の受験機会を持つのに対し、福岡大の一般選抜(系統別)は1回勝負。その1回に2,400名前後が集まります。

一般選抜に地域枠はありませんが、学校推薦型選抜に地域枠10名(九州・沖縄・山口の高校等出身者対象、卒後は福岡大での研修が条件)があります。現役で評定が届く受験生なら、一般選抜の前にこのルートを検討する価値があります。

また、ウェブで「福大英語」を検索すると、全学部共通入試の解説記事が数多く出てきますが、医学部は独自問題で、形式がまったく異なります(共通入試の英語には和訳記述がありません)。「福大英語は共通テストより易しい」といった解説を医学部にそのまま当てはめないよう注意してください。

時間配分と攻略の順序

分量が少なめなので、時間切れのリスクは大きくありません。推奨は、マーク式の知識系を先に25分前後で処理し、長文に25分、第1問の和訳に15分、見直しに5分。

和訳は構文の骨格(SVOC)を外さない「減点されない答案」を丁寧に。マークは全問を解き終えたあと、設問指示(適切/不適切)の読み違いがないかだけを専用に見直す時間を取ると、事故が消えます。

時期別の対策プラン

夏まで(〜8月)|基礎の完成+発音・アクセント

文法・語彙・イディオムを標準レベルまで確実に。発音・アクセントは単語を覚えるたびに音まで確認する習慣をつけると、直前の詰め込みが不要になります。

秋(9〜11月)|標準長文の精読+和訳の型

標準レベルの長文を正確に読む演習へ。週1回は和訳を実際に書き、添削を受けます。

直前期(12月〜)|70分通し+ミス管理

過去問で70分の通し演習。失点を「知識不足」と「ミス」に仕分けし、ミス由来をゼロへ。7割勝負の試験では、これが最後の伸びしろです。

福岡対策に対応する英語カルテの教材

NEW READ 英文解釈/R4 NEW 超解説和訳と文法の土台

例文86本・重要構文・派生語。第1問の和訳答案の下地と、短文完成の即答力を同時に作れます。

速読英語 REALシリーズ(REAL → #2 → α)標準長文の安定

平均137語→208語→356語。福岡の標準レベル長文を、時間に余裕を残して処理する読速の土台になります。

構文カルテ — 長文読解データベース根拠を持って選ぶ訓練

長文100題+内容一致100問。全問に根拠を持って答える習慣づくりに。「不適なものを選ぶ」形式への注意力も、根拠の言語化で養われます。

すべての教材は、AIで作成した後に人の目で全問検証し、延べ300箇所以上を修正したものです。修正記録は品質・監査記録で全公開しています。

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レベルを体感してください

「構文カルテ Vol.3 — 長文読解ラボ」(長文10題)と「速読英語 REAL」(長文16題)は全機能を無料公開。
標準レベルの英文で現在地を測るのに、そのまま使えます。

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※合格最低点・志願者数は福岡大学公式の入試状況資料、出題分析は複数の医学部専門予備校の公開分析を横断照合して作成しました。倍率は算出方法(受験者÷正規か総合格か)により分析元で数値が異なります。文法4択の「適切/不適切」の別など細部は年度により変わるため、受験にあたっては必ず最新の募集要項・過去問をご確認ください。