見つけた誤りを、すべて公開します
英文の作成にはAIを使っています。それを隠す気はありません。ただしAIが書いたものをそのまま出すことはしません。このページは、実際にどんな誤りが見つかり、どう直したかの記録です。教材を買うかどうかは、この記録を見て判断していただければと思います。
検証の手順
1教材あたり、次の4段階を通しています。
機械検査
正解キーと解説の整合、選択肢数、正解位置の分布、和訳と英文の文数、下線キーワードの一致、相互参照の有無をプログラムで全数照合します。
独立監査
全問を分割し、複数の担当が互いに独立して精査します。正解の妥当性、文法解説の正しさ、和訳の正確さ、事実関係を、それぞれ別の視点から点検します。
突き合わせ
機械検査と独立監査の結果を照合し、指摘が一致するものを優先して確定させます。判断が割れた箇所は原典や一次情報にあたって決めます。
再検証
修正後に機械検査を再実行し、ブラウザで実際に全問クリックして正解判定が働くこと、印刷が正しく出力されることを確認します。
実際に見つけて直した誤り
カテゴリ別に代表例を挙げます。いずれも生徒が信じて覚えてしまう性質のものです。
事実の誤り 最も危険
AIは、もっともらしい日付や固有名詞を平然と書きます。時事英文では一次情報にあたって全件確認しました。
正:大統領選挙は2024年11月5日、就任式が2025年1月20日。2025年に選挙は存在しません。タイトル・本文・和訳・背景解説・文法解説の引用文まで全面的に書き換えました。NEW サバイバル A / 時事英文⑩
正:第27回参議院議員通常選挙は7月3日公示・7月20日投開票。すべて修正し、開催前提の未来形も過去形に直しました。NEW サバイバル A / 時事英文⑧・リスニング S1Q4
正:同作は1850年7月、彼の死(同年4月)の後に未亡人の手で刊行されました。出版時点で本人が削除するのは不可能です。NEW READ 英文解釈 / 例文78・リスニング S1Q5
正:原典("Who Was to Blame?")にあたったところ、叔父が教えたのはラテン語でした。同じ英文内で子猫が捕まえる動物が rats → mouse と食い違ってもいたため統一しました。NEW READ 英文解釈 / 例文2
正:ノーマン・カズンズの記述は10分間の心からの大笑いで、少なくとも2時間の痛みのない睡眠。見ていたのもシチュエーション・コメディではありませんでした。R4 NEW 超解説 / 例文14
正:overpass は道路をまたぐ陸橋を指す語で海峡の吊り橋には使えません。また後者の英語のことわざは存在しません(正しくは Good medicine tastes bitter.)。R4 NEW 超解説 / 例文38・35
出題設計の欠陥 読まずに解けてしまう
正解の位置が偏っていると、本文を読まなくても点が取れてしまいます。全教材で正解位置の分布を数え、均等に配分し直しました。
正:全問の選択肢を組み替え、(A)26・(B)24・(C)25・(D)25 に均等化。英語の選択肢だけでなく、和文の選択肢一覧と「正解:(X)」表記も連動して振り直しました。構文カルテ 長文読解データベース
正:読解・語彙・文法を通じて全103項目の正解位置を再配分。解説文が「①は本文にない」のように選択肢番号を参照している箇所は、番号の対応も同時に付け替えました。速読英語 REAL(REAL #2・REAL α も同様に修正)
正:誤答選択肢を expansion(非文)に差し替え、正解が一つになるようにしました。速読英語 REAL #2 / 英文法12
文法解説の誤り 逆を教えてしまう
解説が間違っていると、正解しても誤った理解が残ります。構文の名称・S/V/O の同定・規則の記述をすべて点検しました。
正:判定が逆です。that だけを外す操作はむしろ形式主語構文(It is true (that) he came.)で自由にできます。正しくはIt is/was と that の両方を外して残りが完全な文になるかどうか。2教材に同じ誤りがありました。R4 NEW 超解説 / NEW READ 英文解釈
正:同格の that は省略できません。英文に that を補い、解説も「省略できない」に訂正しました。NEW サバイバル A / 例文11・18
正:順に、重い名詞句の後置(heavy NP shift。S と V の順序は変わらないので倒置ではない)、受動態+前置詞句、SVOC、主節と従属節の入れ替え——として訂正しました。R4 NEW 超解説 / NEW READ 英文解釈 ほか
正:順に、look up from -ing/be praised for/put effort into/the mere sight of。いずれも生徒が真似すると誤りになる表現でした。NEW サバイバル A
データの破損・表示不具合 教材が機能しない
PDFからの取り込み時に混入した破損を、機械的に全数検出して修復しました。
正:本文中の実際の語形を自動判定して空所化する仕組みに作り替え、本文にない語は出題から除外。修正後は517件すべてで空所が生成されることを確認しました。医学部英語 語彙×長文プラクティス
正:箇条書きを正式なリストへ変換して記号を全除去、分断された項目207件を結合、重複を削除。本文(英文)を正規の語彙として照合し "contributed to"/"regardless of" などの分断を復元しました。構文カルテ 長文読解データベース
和訳・語義の誤り 意味が変わる
英文と和訳の対応、語義の適否を1文ずつ照合しました。
正:順に、手術の結果(転帰)/労働力・働き手/協定/不可欠/批判する人々/起業家。全教材
正:標準は digitize です。しかも医学英語で digitalize は「ジギタリスを投与する」を第一義とし、医療系教材では危険な誤りでした。医学部英語 語彙×長文プラクティス
正:正しくは ante- です。antibiotic の anti-(反対)とは別語源で、混同しやすいため注記も加えました。R4 NEW 超解説
教材別の修正記録
各教材で行った主な修正です。
| 教材 | 主な修正内容 |
|---|---|
| 速読英語 REAL | 正解位置の偏りを是正(英文法16問がすべて①正解だった)。読解・語彙・文法の全103項目を再配分し、解説中の選択肢番号も連動して付け替え。 |
| 速読英語 REAL #2 | 英文法問題で正解が2つ成立していた1問を修正。正解位置の偏りを是正(全81項目)。 |
| 速読英語 REAL α | 本文の科学的不正確(末梢セロトニンは脳へ移行しない点)を訂正。単語カードのカテゴリ表示を修正。正解位置の偏りを是正(全104項目)。 |
| 医学部英語 語彙×長文プラクティス | 確認テストの空所生成の不具合118件を修復。リスニングの正解位置の偏りを是正。本文・和訳・語義辞書の誤りを訂正(digitalize→digitize ほか)。 |
| 構文カルテ 長文読解データベース | 正解位置の偏りを是正((A)(D)が0件だった)。文字化け988箇所、番号のゴミ24件、選択肢への本文流入、完全重複、語の分断を修復。構文解説15件・和訳10件・英文解説6件を訂正。 |
| R4 NEW 超解説 | 96箇所。強調構文の判別法、カズンズの記述、ワーズワースの没後出版、明石海峡大橋の語法、存在しない諺、派生語の相互参照3件、リスニングの正解位置ほか。 |
| NEW サバイバル A | 74箇所。2025年米大統領選挙、参議院選挙の期日、法政大事件の容疑者の性別、フジテレビ幹部の氏名の漢字、大船渡の山火事の規模、ICJ所長選出日ほか。 |
| NEW READ 英文解釈 | 44箇所。ハムレットの引用(dilemma→question)、チェーホフの原典、フランクリンの格言、GDP順位の更新、下線キーワードの不一致2件、強調構文の判別法ほか。 |
| 構文カルテ Vol.3 | 24箇所。正解位置の偏りを是正((A)(D)が0件だった)。付帯状況のwithを分詞構文と誤表示、contribute to の語義、critics の誤訳ほか。 |
※ 修正の総数は数え方によります。内容にかかわる訂正だけで延べ300箇所以上、選択肢の並べ替えや表示の不具合の修復まで含めると1,000箇所を超えます。
それでも残る限界
正直に書いておきます。「誤りがゼロである」とは申し上げられません。見つけられたものは直しましたが、見落としがない保証はどこにもありません。
また、整序問題は正しい語順を1通りだけ判定する仕様です。意味的に成立する別の語順は不正解として扱われます。これは誤りではなく仕様上の制約ですが、生徒が混乱しうる点として記しておきます。
英文の作成にAIを使っている以上、学習元の文章に近い表現が出力される可能性もゼロではありません。有料教材については機械的な照合を行っていますが、これも万全とは言えません。
お気づきの点があれば、ご指摘いただければ確認して直します。「直し続けること」まで含めて商品だと考えています。